アロマテラピーにおける注意事項
(出典:(公社)日本アロマ環境協会(AEAJ) ホームページより)

■原液を皮膚につけない

皮膚に使用する際は、原液では刺激が強いため、希釈(薄めて)して使用することが大切です。
誤って精油の原液が直接皮膚についた場合は、すぐに清潔な大量の流水で洗います。赤み、刺激、発疹など皮膚に異常がみられた場合は、医師の診察を受けてください。

■原液を皮膚につけない精油を飲用しない

AEAJ では、希釈したものであっても精油を飲むことや、ほかの食品と一緒に摂取すること、うがいに使うことをおすすめしません。
精油を誤って飲んでしまった場合、口の中に精油が残っているときは大量の水で口をすすぎます。
子どもなどが飲み込んでしまった場合は、吐かせずに、すぐに医師の診察を受けてください。
受診するときは、誤飲した精油を持参するか、精油の名前と飲んだ量をメモして持参してください。

■原液を皮膚につけない精油を目に入れない

目は皮膚よりも敏感な部位であるため、さらに注意が必要です。誤って目に入れたり、精油がついた手で目をこするなどしないよう注意しましょう。精油が目に入った場合は、大量の水で洗い流します。決して目をこすらず、速やかに医師の診察を受けてください。

■原液を皮膚につけない火気に注意する

キッチンなど火気を扱う場所で、精油や精油を用いて作製したものを使用する場合には注意が必要です。

■原液を皮膚につけない子どもやペットの手の届かない場所に保管する

誤飲などの危険性が考えられます。

注意すべき対象者

アロマテラピーを安全に楽しむためには、精油を使用する人の健康状態や体質、感受性などに注意を払うことが必要です。不快感や異変を感じた場合は、使用を中止しましょう。

■病気による禁忌

医師による治療を受けている場合や、薬を処方されている場合は、必ず当該医療機関に相談してください。

■お年寄りや既往歴のある方の場合

いずれの楽しみ方で使用する場合も、まずは基準の半分以下の量で試してから使用しましょう。

■妊娠中の場合

AEAJが紹介する方法でアロマテラピーを実践して、妊婦に重大な事故が生じたことは、現在までに報告されていませんが、妊娠時は体調に考慮し、芳香浴法以外のアロマテラピーを楽しむ場合は十分注意してください。アロマテラピートリートメントを受ける場合は、医師や経験を積んだ専門家に相談しましょう。

■子どもの場合

3歳未満の乳児・幼児には、芳香浴法以外は行わないようにしましょう。
3歳以上の子どもでも、精油の使用量は、成人の使用量の10 分の1程度から始め、多くても2分の1の程度とし、使用にあたっては十分に注意を払いましょう。

■皮膚の弱い方の場合

精油を皮膚に塗布して使用する場合(トリートメントオイル、ボディスプレー、スキンローションなど)は、事前にパッチテストで安全性を確認することをおすすめします。また、特に皮膚の弱い人、初めてアロマテラピーを利用する場合などは、精油の希釈濃度にも注意が必要です。

精油の保管について

精油は製造時より成分の変化が始まっています。空気(酸素)・紫外線・温度・湿度に注意が必要です。

■精油の保管容器

遮光性のガラス容器が最適です。キャップをしっかり締めてビンを立てて保管しましょう。

■精油の保管場所

直射日光と湿度を避け、冷暗所に保管します。

■精油の保存期間

開封後1 年以内が目安とされています。特に、柑橘系の精油などは、ほかの精油と比較して成分変化が起こりやすいといわれています。使用時は必ず香りを確認してください。

注意すべき精油

精油は植物から抽出した天然のものであり、私たちにとって有益な作用がたくさんありますが、精油によっては、危険な性質をもつものがありますので、十分な知識をもった上で扱うようにしましょう。

■光毒性に対する注意

精油成分の一部には、日光などの強い紫外線に反応することによって、皮膚に炎症を起こすなどの毒性を示すものがあり、これを光毒性と呼んでいます。光毒性をもつ可能性のある精油を日中に使用する場合は注意が必要です。
<光毒性に注意が必要な精油の例>
グレープフルーツ、ベルガモット、レモンなど

■皮膚刺激に対する注意

精油成分の一部には、皮膚表面から精油成分が浸透した時点で、皮膚組織や末梢血管を直接刺激し、炎症、紅斑、かゆみなどの反応を起こすものがあり、これを皮膚刺激と呼んでいます。
<皮膚刺激に特に注意が必要な精油の例>
イランイラン、ジャスミン、ティートリー、ブラックペッパー、ペパーミント、メリッサ、ユーカリなど


精油を使う時の安全性ガイドライン
(出典:(公社)日本アロマ環境協会(AEAJ)リーフレット「アロマテラピーと精油のはなし」より)

(公社)日本アロマ環境協会(AEAJ)では、精油を使う際の希釈濃度のガイドラインを設け、安全な使い方を推進しています。

1トリートメント:(1%以下)
●安全性の観点から1%以下での使用をすすめています。
●顔などの肌の敏感な部分に使用する場合、アレルギー体質等、皮膚の弱い方はさらに低濃度での使用をおすすめします。

2全身浴:(5滴以下)
●家庭用浴槽(水量約200リットル)に5滴以下の精油を入れ、よくかき混ぜて拡散させてから入浴します。
●肌の敏感な人や子供の場合は5滴以下の精油を10ml程度の植物油で希釈してから使用します。
(当社注釈:3歳未満のお子様を除きます)

3半身浴または部分浴:(3滴以下)
●浴槽や洗面器(直径約30cm)などに適量のお湯を入れ、3滴以下の精油を加え、よく混ぜ拡散させてから、半身、足や手を浴します。

4吸入:(3滴以下)
●洗面器に適量のお湯を入れ、3滴以下の精油を加えます。芳香を含んだ蒸気が立ち上がる所に顔を近づけ、バスタオルなどで頭を覆い、芳香蒸気を吸い込みます。

パッチテストの方法
(出典:(公社)日本アロマ環境協会(AEAJ)リーフレット「アロマテラピーと精油のはなし」より)

*皮膚に精油を適用する場合は、必ずキャリアオイルなどに1%以下に希釈してから用いること、初めての使用には事前に皮膚に刺激がないかどうかパッチテストを行うとよいでしょう。

希釈濃度に従ったブレンドオイルを、前腕部の内側に適量塗り、24〜48時間放置します。皮膚にかゆみや炎症など異常が起こらないかどうか確認をします。パッチテストで異常があった場合は、その時点で大量の水で洗い流し、場合によっては石鹸を使用してください。

*精油1滴を約0.05mlとした場合、1%以下に希釈する場合は右記のとおりとなります。
植物油
精 油
10ml
合計2滴まで
20ml
合計4滴まで
30ml
合計6滴まで
* アロマテラピーで使用される精油や植物油、ハーブ、ミツロウ、クレイなどは薬事法で定める化粧品、医薬部外品、医薬品ではなく、また、医療行為を目的とした商品ではありません。また、アレルギー体質等、皮膚の弱い方だけでなく、体質や体調によっては、肌に何らかの影響があることがあります。精油等を使用して、またはそれに関する行為によって生じた損害、傷害等については、当サイトでは責任を負いかねますが、 正しく使えば、リラクセーションと健康増進に非常に有益なセラピーです。
なお、当サイトで紹介している各商品の効能効果は、古来からの伝承的な用法、また欧米での使われ方をご紹介したもので、正規の医療を目的としたものではありません。
上記の注意事項をご理解のうえ自己責任のもと、正しくセルフケアを行ってください。